<   2013年 07月 ( 32 )   > この月の画像一覧

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鉱物スノードーム「アルプホルン」
鉱物:アラゴナイト モロッコ産
    蛍石八面体劈開標本 アメリカ イリノイ州産(HardenCountry,IlLinois,USA)
    サファイア タイ産(:Kanchanaburi, Thailand)

山の岩に見立てたアラゴナイトの上にアルプホルンを吹く男性を乗せ、八面体の蛍石とサファイアを転がして、青とオーロラ色と銀の星を降らせてみました。
チップはスノーフレークにしようか星にしようか悩みましたが、液体の粘度を上げてみたかったのでゆっくり舞うだろうと予想して、雪ではなく星で作りました。この次に同じ人形を入れるなら、雪でも作ってみようと思っています。

なかなかメルヘンチックな情景となりましたが、個人的なテーマ「明け方の夢におぼろげに見るような光景」を目指したつもりです。今までのものと比べると少し騒がしく感じますが、そういったバリエーションもあっていいかな、と。

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こちらが振ってみた状態。
大分粘度を上げたので、ゆーーっくりと星が舞う姿が長く見られます。
山に見立てたアラゴナイトは霰石、別名「スプートニク」というロシアの衛星に似た形に結晶する鉱物で、こちらは大分昔に購入した標本です。

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綺麗に拭けていなかったのでふちに少し糊の跡が残っていますが・・・・(クロスで拭き取れば簡単にきれいになります)。
アラゴナイトのそばに転がっている紫色の八面体蛍石と、画像ではわかりにくいですが暗緑色のサファイア(透過光では緑色に透けて美しいです)はlucioliteminerls(過去の紹介記事はこちら)で購入したもので、こちらは接着していません。
今回、かなり液体の粘度を上げたので、だいぶゆっくり落ちるようになりました。
鉱物をよりゆっくり舞わせたくて粘度をこれよりかなりあげたものもあるのですが、その場合気泡がなかなか落ち着かなくて抜けない上に、星のフレークなどがほとんど静止状態になってしまうため、現在調整中です。
次は、その粘度をかなり上げたものをアップしてみようかと思っています。こちらは試作品なのですが・・・。


アルプホルンは別名アルペンホルン、アルプスホルンともいい、スイスの山岳地方の伝統楽器です。
オーケストラやブラスバンドなどでよく見る金管楽器のフレンチホルンの親戚で、共に角笛から変形してできたものです。
ただしアルプホルンは角笛のような動物性の材料ではなく、木製で、大抵は常緑針葉樹のトウヒでつくられ、稀にマツ製のものなどもあります。



youtubeにはこんな動画が数多くありますが、民族楽器好きにはたまらない雰囲気があります。日本にも愛好会があって、こんなページもあります。本物を作ってみたい…。

私は小学校か高校まで、吹奏楽部でした。楽器はトランペット。
高校入学時に、それまでやっていたトランペットを、じゃんけんで負けてホルンに転向させられてしまい、納得がいかず、結局高校の一年次で辞めてしまって、以後は美術部に入り浸っていたのですが・・・。
ホルン自体は今でも好きです。聞く分には。
けれどやはりホルンには少し、悲しいような、切ないような、思い入れがあります。

今でもブラスを聞くと血はたぎりますが、その後就職してからは雅楽一辺倒になり(こちらは仕事で日常的に神前で演奏するので必死に練習しました)、退職後はすっかり音楽から離れてしまったので今は何の楽器も満足に演奏することはできません。

「一日個人練習をサボれば自分がわかる、二日サボれば師匠にわかる、三日サボれば周り中にわかる」、なんていうそんな厳しい音楽の世界の話はともかく、楽器のある光景は今でも好きです。
特に、民族楽器はその国の人々の暮らしがよく反映されていて、見ていて飽きません。

アルプスに行ったことはありませんが、山に暮らす人々の見る星はきっと、私の想像を絶するような美しさなのでしょうね。
いつかは行ってみたいと思っています。



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by zabiena | 2013-07-31 12:27 | スノードーム | Trackback | Comments(0)

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スペイン産の黄鉄鉱。母岩付です。

まるで現代彫刻家が創った作品のような趣ですが、天然のものです。
自然にこのような形で出現する不思議な鉱物を眺めていると、毎日のルーティンワークをこなすだけの毎日ですら、不思議と驚異に満ちているような気がしてきます。

ところでこの黄鉄鉱、私のコレクションの中ではかなり古いものなのですが、雑に扱っていたのであまりきれいに保存できていません。
購入したときはさすが愚者の金との異名のある鉱物だと思うくらい光沢があった気がしますが、黄鉄鉱、というくらいで管理がずさんだと酸化するわけで、表面がだいぶ曇ってしまっています。

もともとずぼらな性質なので、手に入れると「所有している」こと自体に満足してしまい、品質にこだわらなくなってしまいます。私と共に時間を過ごしてきた証拠、経年劣化も味のうち、なんて思っていたりしますが、純粋な鉱物趣味をお持ちの方には呆れられてしまうかもしれません…

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by zabiena | 2013-07-30 09:31 | 鉱物 | Trackback | Comments(0)

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マダガスカル産のホランド鉱入り水晶です。

ホランド鉱は単体では塊状の地味な鉱物ですが、水晶の中にあっては放射状に結晶します。
水晶が一度成長を止めたり、成長が弱まった後にまた成長した跡であるファントム、山型模様の間にホランド鉱が入り込んでできるのではという説もありますが、詳しいことはわかっていません。

この神秘的なホランド鉱入りの水晶を別名星入り水晶と呼びます。
これは「楽しい鉱物図鑑」などで有名な、鉱物界の第一人者である堀秀道先生が名付け親だそうで、購入したCafe SAYA(以前の紹介記事はこちら)では「星宿り水晶」との名称で売られていました。

マダガスカルでは幸運のお守りとして珍重されているそうで、その名の響きは詩的なイメージの石ですが、アメリカではこれが星ではなく蜘蛛とされ、「スパイダークォーツ」と呼ばれているようで、そうなると一気に耽美からグロテスクに傾きますね。

ホランド鉱がたくさん入ったものも流通しているのですが、私は一つ星が好きです。
なお、パワーストーン関連のお店ではホランド鉱ではなくアクチノライトが星状に内包されている水晶も「星入り水晶」として売られているようなので注意が必要です。

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私がこの、水晶に閉じ込められた星から連想する「星」が、エロール・ル・カインの「おどる12人のおひめさま」に出てくる、地下の宮殿の上に輝く書き割りの星です。
原作はグリム童話で、魔法使いに魔法のマントをもらった傷痍軍人が、12人のお姫様たちが夜な夜などこに踊りに行くのかを探るお話なのですが、その中に地下宮殿での舞踏会が登場します。
夜の舞踏会、地底湖を照らす月明り。
そこにあるのは空ではないのに天蓋には沢山の星が光り、12人のお姫様と12人の王子様をそっと照らすのです。

この絵本は幼稚園の頃から変わらず私の一番好きな絵本で、子供の頃に買ってもらったこの本は今も愛蔵している大好きな本なのですが、今回の背景はその絵本の挿画の絵葉書です。

エロール・ル・カインのため息が出るほど美しく、オペラの一場面を切り取ったかのように詩的なイラストは「本物にそっくりの、偽物の、本物より美しい世界」を愛する私にはたまらない世界です。

地下の宮殿の舞踏会、箱庭、胡桃の中の世界、壺の中の桃源郷、入れ子的世界、瓶の中の船、硝子球に閉じ込めた雪原、水晶の中の星。

夜、一人この星宿り水晶を眺めていると、様々な物語が脳裏に次々と幻燈のように映し出される気がして、騒がしい日々に疲れた心が癒されていきます。


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by zabiena | 2013-07-29 06:54 | 鉱物 | Trackback | Comments(0)

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鉱物スノードーム「魚眼石と蛍石」

鉱物:インド産魚眼石・玉髄
    アメリカ イリノイ州産蛍石 八面体劈開標本(Hardin County,Illinois,USA)

魚眼石は前回白熊に入れたものと同じ業者から買った同じ産地のものですが、こちらは光に当てるとキラキラします。

今回はフィギュアを入れずに作ってみました。どちらも好きです。
いつもフィギュアを入れたくなるのはたぶん、一時期凝っていたマン盆栽の影響です。
幼い頃から箱庭が好きなのです。
ミニチュア蒐集や人形などの趣味はないのですが、「限られた空間に閉じ込められた風景」が好きです。
そんなわけで模型には詳しくないのですが、プライザーとノッホとウッドランド、KATOなどの鉄道模型用のフィギュアは手持ちが結構あります。
ですが、「面白いと思うもの」を中心に集めてしまっているので、使いどころを思案中です。


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蛍石はluciolitemineralsで購入したもの。
最近こんな色の濃いイリノイの八面体にはなかなか出会えませんが、水の中に入れたいとの希望を聞いていただいて、クラックが入っている、形が歪などの理由からB品質に分類されたものをいくつも譲っていただいたのです。
ただ、長期間水の中に入れるわけですから、時間を経ると水が侵食してクラックがはっきりしてしまうかもしれないとのことで、これは要観察です。
とりあえず、蛍石を入れてみるために試作したもので、固定しない鉱物は入れておらず、粘度も上げていません。
先に作ったスノードームは水道水で作ったのですが、わずかな濁りが気になったので、今回から工業用精製水を使っています。界面活性剤には台所用洗剤を入れました。


毎日細々と作っている鉱物スノードームですが、現在鉱物を液体の中に舞わせるために液体の粘度を上げる実験をしています。
この際、グリセリンを混ぜたり、防腐のためにパラベンを入れる方法もあるのですが、鉱物の褪色・変質が心配なので、まずは洗濯糊のみで試しています。

この洗濯糊、粘度は上がって鉱物の欠片も「舞う」ようになるし透明度も問題ないのですが、粘度が高いためになかなか気泡が抜けません。
時間をおいて気泡を落ち着かせてから再度精製水を入れるわけですが、その分時間がかかります。
いくつか完成しているものはあるのですが、そんなわけでアップするにはもう少しかかります。


さて、今回はスノーフレークから一度離れ、キッチュな青い星のチップを混ぜてみました。

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こちらは振ってみたところ。青い星が舞ってとても愛らしいです。
個人的にはこういった雰囲気も嫌いではありません。


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by zabiena | 2013-07-28 11:08 | スノードーム | Trackback | Comments(2)

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砂漠の薔薇、メキシコ産です。
ずいぶん前のミネラルショーで、一山1000円という笊に盛られて売られていました。
なんだか八百屋みたいで面白かったのでつい購入したのですが、だいぶ雑に扱われたらしくかなりダメージもあり、産地もあいまいなもので、瓶に入っている分全部で1000円は妥当なのかどうなのか微妙なところです。

ちなみにここは玄関脇。
人目につくところなので、あまり高価なものは置いてません。

(追記:我が家に飾ってある硝子・瀬戸物製のものはすべて、ミュージアムジェルで固定されていて、大人が力を入れてひねらないと動かせないようになっており、少し触れたくらいでは動きません。
 その他、ミュージアムジェルが使えない木製のものや鉱物などはすべてミネラルタックによって固定されています。
 こうして固定おくことにより、羽箒で埃を払っても動かないので、掃除が楽です)

他に家の中には2か所のニッチ、4架の本棚、廊下の窓際、2か所の厠所の飾り棚、台所のカウンターの端、ピアノ脇、吹き抜けの窓際などに蒐集物や博物画などが飾ってあります。


こちらの容れ物は古い漢方の標本瓶で、こちらは第三回東京蚤の市(以前の記事はこちら)で購入したものです。
昭和の中期くらいのもので、漢方薬局で使われていたものだそうです。中に入っていたのは植物性の生薬だそうで、匂いなどもなく、状態はいいほうだと思います。
理化硝子とはまた違った味わいがあり、気に入っています。



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by zabiena | 2013-07-27 10:34 | 鉱物 | Trackback | Comments(0)

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英名 Inesite with Hubeite
和名 イネス石・湖北石
産地 Fengiashan Mine,Daye,Huangshi area,Hubei,CHina


中国 湖北省産のイネス石です。lucioliteminerals(以前の紹介記事はこちら)で購入。
桜色がイネス石、黒いところが湖北石。
ピンクに黒、きらきらとした水晶の縁取りが美しい標本です。

イネス石は稀産で、中国とアメリカの一部でわずかに採集されるようですが、日本ではそれほど珍しい鉱物ではないようで、以前はマンガン石灰沸石とも呼ばれていたようです。
この美しい桜色はマンガンによる色で、光によって褪色してしまうため、普段は鉱物蒐集棚の引き出しの奥にしまってあります。

イネスとはギリシャ語で「肉の筋」の意です。
筋肉、などというとマッチョな響きと思われるかもしれませんが、私はむしろ、人体の美しさをリリカルに表すとこうなるのではと思っていたりします。
社会的要素、恋愛要素を排除した美醜の感覚によって人体を観察すると、やはり命の造型は美しい、と思います。
筋肉にしても、こんな完成した美しいかたちが、人それぞれみんなに備わっていると思うと感動します。

とはいえ、「筋肉は美しい」なんて言うと誤解を受けそうですが。

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裏側も微細な水晶でコーティングされ、きらきらとしていてなかなか素敵です。

さて、今回の背景は「筋肉」から連想して19世紀の診察鞄(ダレスバッグ=ドクターバッグとも呼ばれます)の細密画です。
筋肉の細密画でもいいかなと思ったのですが、撮影してみたらさすがにおどろおどろしかったので・・・。少し遠慮してみました。

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背景に使った9番の図は本の記載によるとfor general practice、一般開業医用の診察鞄です。
時代からいうとちょうどシャーロック・ホームズのワトソン医師が使っていたのはこうした鞄でしょうね。

私は医学には全く学識・知識のない門外漢ですが、門外漢であるがゆえにこうした「怪しげな器具の詰まった機能的な鞄」にはわくわくします。
映画「スリーピーホロウ」でジョニー・デップ扮するイガボット捜査官がダレスバッグを広げ、怪しげな薬品や器具が飛び出すシーンがありますが、あのイメージです。
秘密の道具の詰まった怪しい鞄、たまらないアイテムですね。



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by zabiena | 2013-07-26 14:48 | 鉱物 | Trackback | Comments(0)

靭蔓と果物時計草の実

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食虫植物のネペンテス・アラタ、和名靭蔓(うつぼかずら)。
今年の5月ごろに近所のホームセンターに並んでいたものを買ってきました。

読んで字のごとく、蔓の先に靭(矢を入れる袋)のような食虫器官がつく食虫植物です。
食虫植物と言うとなにやらおどろおどろしい響きではありますが、育ててみるとなかなか可愛いもので、管理が難しいのですがそこもまたペットのようで愛着がわきます。

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こちらは袋の中をのぞいたところ。

靭の入り口に虫をおびき寄せるにおいを出す器官があり、中には消化液の混じった水が溜まっていて、ここで誘い込んだ虫を溶かして栄養分を吸収するわけですが、あまり給餌してしまうと袋の付きが悪くなるそうなので、積極的な給餌はしていません。が、虫を取らなくても枯れるということはあまりないそうです。

熱帯の植物なので光を好みますが、真夏の直射日光には弱く、現在は屋外の半日陰で飼育しているので、たまにのぞくと小バエが落ちていることもありますが、何分市街地でそれほど虫の多い環境ではないのであまり大量に入るということはありません。

問題は冬越えですが、室内であっても湿度と温度を保ちつつ飼育するのはなかなか難しそうです。今後勉強していきたいと思いますが、レポートなどがなくなったらお察しください(笑)

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博物画(ヘッケル『自然の芸術学的形態 』より)の中の靭蔓。
こちらは我が家のものとは品種が違う、ネペンテス・マキシマです。
ネペンテスは非常に多品種で、大きさや形も色々です。この辺りまでは日本でも飼育が可能です。
フィリピンのパラワン島に原生するネペンテス・アッテンボロギなどは捕虫器の直径が30cmにも及び、ネズミまで捕食するそうで、そうなると食虫植物というより肉食植物、珍奇というより猟奇ですね。

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さて、こちらは現在の果物時計草(パッシフロラ・エドゥリス)の実の状況。このほか、もう一つ小さな実がなっています。
画像のものは結実してからすでに一か月以上がたちましたが、パッションフルーツとして収穫できるようになるには60日から65日かかるそうなので、まだまだかかりそうです。


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by zabiena | 2013-07-25 11:47 | 植物 | Trackback | Comments(0)

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鉱物スノードーム「黒い森の碧い川、白い熊」
鉱物:インド産魚眼石・玉髄
    ドイツ シュヴァルツバルト産蛍石破片(Schwauzwald,Baden-Württemberg,Germany)
    タイ産サファイア(Kanchanaburi, Thailand)

ミネラルショーでインドの業者がぞんざいに大箱に無造作に投げ込んで安く売っていた魚眼石と玉髄の共存標本。
もこもこした感じが好きで、水に浸すと母岩もぼんやり透けて見えて美しいのでスノードームに入れてみました。

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今回、透過光で見ると美しい蛍石の破片(肉眼ではもう少し青が強い色です)を入れて碧い川面に見立て、タイ産サファイア、スノーフレーク、雪の結晶の形のフレークを入れました。
蛍石の破片とサファイアは重いので、振っても舞うのではなく「落ちる」感じなのですが、光に透かして見たり、しゃらしゃらと音を立てて楽しんでいます。

勿論、現実の黒い森には白い熊はいませんが、私だけの密閉された夢の世界なので言葉尻の楽しさで入れてみました。

「シュヴァルツバルトは黒い森。」
というフレーズがぱっと頭に浮かぶのは、中学生の頃に愛読した川原泉の漫画の影響です。(「笑う大天使」ヘンゼルとグレーテルの章の冒頭に出てきます)

シュヴァルツバルトはドイツ南部に広がる森で、モミ・マツなどの針葉樹が茂る鬱蒼とした暗い森です。
黒い森で採れる蛍石、というだけでも想像力を刺激されますが、この微妙に緑がかって青い蛍石の八面体はなかなか流通していません。
lucioliteminerals(以前の紹介記事はこちら)で以前購入しました。
こちらでは店主さんご自身で八面体劈開標本を割りなおす作業をなさっていて、その作業の際に出た破片をスノードーム用にと譲っていただいたのです。(同産地の八面体の紹介記事はこちら
名残で、よく見ると破片は三角形になっているものがあります。これは八面体の一面を劈開に沿って割りなおした名残なのですが、こんなに薄く劈開に沿って割れるのだ、となんだか感心してしまいます。蛍石は好きですが、実際に劈開に沿って割ったことはないので・・・。
蛍石の劈開標本は歪なものも多いので、勿論これは店主さんの腕のなせる業だと思います。

タイ産サファイアは以前「トナカイ」に入れたものと同じで、川底の砂の中から採集されたものなので角が削れて丸いです。
蛍石が底に積もると碧い川の水面のようなので、川で採れるサファイアも入れてみました。

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こちらは裏側から見たところ。

次回作では固定しない鉱物欠片を入れた場合の、落ちる速度をゆっくりにするために液体の粘度を上げてみようと思います。

現在は実験段階の試作品なのですが、気長にあれこれ作ってみて、慣れてきたらガラスドームでも試してみようと思っています。
基本的には自分のために作っているのですが、そのうち欲しいと言ってくれた友人に郵送したいので、当面の目標は「郵送に耐えられ、ある程度長期間変質しないスノードーム」です。
あれやこれやと制約はありますが、のんびりと楽しみつつ作っていきたいと思っています。



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by zabiena | 2013-07-24 09:49 | スノードーム | Trackback | Comments(2)

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マダガスカル産天青石。
晶洞のように結晶を抱き合わせている部分がなんとも愛らしく、透き通った石を内包した卵のようです。
淡い空色が美しく、好きな鉱物で何点か所蔵しています。

この標本は千葉県立中央博物館のミュージアムショップで1年ほど前に購入しました。
この博物館、遠くからわざわざ訪れるほどではないのですが、なぜかミュージアムショップは鉱物の販売が充実しています。
特に、マイクロマウントの種類はなかなかなのですが、時折びっくりするくらい鉱物がお値打ちで販売されています。この天青石もびっくりするくらいお買い得だった覚えがあります。
学芸員の中に鉱物好きな方がいらっしゃるのでしょうが、いつ訪れてもがらんとした博物館の、うらびれたショーケースの隅にひっそり光る天青石、なかなか詩的な光景でした。

さて、今回背景に使用したのは一見ヴンダーカンマー的な風景にも見えますが、19世紀フランスの医学校の比較解剖学の展示室です。

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19世紀、フランスはヨーロッパにおける医学の最先端を行く国でした。
ナポレオン戦争における国民皆兵の普及後、大量の軍医が必要となり、国が率先して医学校を作り医師の育成に乗り出し、結果ヨーロッパの近代医学は急速に進化を遂げます。
この結果それまでのベッドサイドの医学(病院において臨床を主とする医学)から研究室の医学へと医学は発展し、こういった医師の育成・医学の研究を目的とした大規模な施設が作られたわけです。

と、そんな話はともかく、単純にさまざまな骨格標本がずらりと並ぶこのクラシカルな光景はなかなか素敵です。
こういう場所に棲みたいとさえ思います。
この中の戸棚の裏に隠れて棲みついて、夜中ひとけがなくなった頃合いに静まり返った展示室に這い出して、月明りのなか骨たちに囲まれて夢を見たいです。
そして「あの展示室には中年女の化け物が棲みついている」と噂されるのです。うっとり。

取り乱しましたが、整然とした陳列室に憧れるのはコレクターの性ではないでしょうか。
こうした私の嗜好は幼い頃によく連れて行ってもらっていた博物館への憧れに端を発していると思うのですが、こうした光景はそれだけで興奮します。

実際には骨格標本が好きでも本当に解剖学を学ぶわけでもなく、鉱物にしても学問として地学を学びたいわけではなく、深いところまで学ばずにあくまで「好き・嫌い」「快・不快」に終始し、表層的なもので満足してしまうあたり生産性のない趣味ではあるのですが、逆に言えば、表層で満足できるからこそ、平凡なルーチンワークの連続の毎日に満足ができるともいえる気がします。

分相応に、けれど自分の世界を持ったままそこで遊びつつ、満足して自分の役割を淡々とこなしていきたい、と、日々そんなことを考えています。


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by zabiena | 2013-07-23 23:00 | 鉱物 | Trackback | Comments(0)

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マラウィ産玉髄。
内側に小さな晶洞があり、キラキラと煌めくさまは川の水面に光が揺れているかのようです。

この玉髄はブルーレースアゲートとも呼ばれます。
優しい色合いが美しく、加工すると縞がはっきりと現れるのでパワーストーンのお店などでよく見かけます。
加工品は好みではないのですが、このブルーレースの玉は素敵だと思います。

話は変わって。

本日調布まで足を延ばして深堀隆介「こころの魚」展(深堀隆介さんの公式ブログの記事はこちら)を観に行き、帰りに調布駅前のタコのすべり台のある調布駅前公園によりました。

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このタコのすべり台、私の子供の頃には既に存在していました。
何度も色を塗りなおしていますが、姿はまったく変わっていません。

以前、このすべり台について、「日本の職人たる左官屋さんの技のなせる業で、あれを海外で作るのは非常に難しい」と聞いたことがあり、今更興味がわいたのですが、調べてみるとなかなか面白いです。

高度成長期に全国に作られたこのタコのすべり台、正式名称は「タコの山」といって前田環境美術株式会社(会社HPの中の特集ページはこちら)という会社の作った作品なのですが、全国に広まり、正確な数は製作したこの会社にも把握しきれていないのだそうです。

この複雑な造形、図面は彫刻家によって絵で描かれたものを使い、鉄筋で編むようにして骨組みを作り、左官屋さんがモルタルを塗り重ねていく、全行程手作業で作られるものだそうで、一つとして同じものがないそうです。

戦後の高度成長期を象徴するようなコンクリートの、けれどすべて職人の手作業で作られた不思議な遊具。
こうした遊び場が今も現役であることは、とても心強いですね。



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by zabiena | 2013-07-22 14:12 | 鉱物 | Trackback | Comments(4)