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鉱物スノードーム「黒い森の碧い川、白い熊」

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鉱物スノードーム「黒い森の碧い川、白い熊」
鉱物:インド産魚眼石・玉髄
    ドイツ シュヴァルツバルト産蛍石破片(Schwauzwald,Baden-Württemberg,Germany)
    タイ産サファイア(Kanchanaburi, Thailand)

ミネラルショーでインドの業者がぞんざいに大箱に無造作に投げ込んで安く売っていた魚眼石と玉髄の共存標本。
もこもこした感じが好きで、水に浸すと母岩もぼんやり透けて見えて美しいのでスノードームに入れてみました。

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今回、透過光で見ると美しい蛍石の破片(肉眼ではもう少し青が強い色です)を入れて碧い川面に見立て、タイ産サファイア、スノーフレーク、雪の結晶の形のフレークを入れました。
蛍石の破片とサファイアは重いので、振っても舞うのではなく「落ちる」感じなのですが、光に透かして見たり、しゃらしゃらと音を立てて楽しんでいます。

勿論、現実の黒い森には白い熊はいませんが、私だけの密閉された夢の世界なので言葉尻の楽しさで入れてみました。

「シュヴァルツバルトは黒い森。」
というフレーズがぱっと頭に浮かぶのは、中学生の頃に愛読した川原泉の漫画の影響です。(「笑う大天使」ヘンゼルとグレーテルの章の冒頭に出てきます)

シュヴァルツバルトはドイツ南部に広がる森で、モミ・マツなどの針葉樹が茂る鬱蒼とした暗い森です。
黒い森で採れる蛍石、というだけでも想像力を刺激されますが、この微妙に緑がかって青い蛍石の八面体はなかなか流通していません。
lucioliteminerals(以前の紹介記事はこちら)で以前購入しました。
こちらでは店主さんご自身で八面体劈開標本を割りなおす作業をなさっていて、その作業の際に出た破片をスノードーム用にと譲っていただいたのです。(同産地の八面体の紹介記事はこちら
名残で、よく見ると破片は三角形になっているものがあります。これは八面体の一面を劈開に沿って割りなおした名残なのですが、こんなに薄く劈開に沿って割れるのだ、となんだか感心してしまいます。蛍石は好きですが、実際に劈開に沿って割ったことはないので・・・。
蛍石の劈開標本は歪なものも多いので、勿論これは店主さんの腕のなせる業だと思います。

タイ産サファイアは以前「トナカイ」に入れたものと同じで、川底の砂の中から採集されたものなので角が削れて丸いです。
蛍石が底に積もると碧い川の水面のようなので、川で採れるサファイアも入れてみました。

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こちらは裏側から見たところ。

次回作では固定しない鉱物欠片を入れた場合の、落ちる速度をゆっくりにするために液体の粘度を上げてみようと思います。

現在は実験段階の試作品なのですが、気長にあれこれ作ってみて、慣れてきたらガラスドームでも試してみようと思っています。
基本的には自分のために作っているのですが、そのうち欲しいと言ってくれた友人に郵送したいので、当面の目標は「郵送に耐えられ、ある程度長期間変質しないスノードーム」です。
あれやこれやと制約はありますが、のんびりと楽しみつつ作っていきたいと思っています。



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by zabiena | 2013-07-24 09:49 | スノードーム