鉱物スノードーム「緑魚眼石と蛍石の欠片」
2013年 08月 03日
鉱物スノードーム「緑魚眼石と蛍石の欠片」
鉱物:緑魚眼石 インド産
蛍石八面体劈開の欠片 アメリカ イリノイ州産、ドイツ シュアヴァルツバルト産、
ナミビア産、イギリス ロジャリー産の劈開時の欠片のミックス
鉱物スノードーム試作は細々続いています。
難しい作業はないのですが、接着と乾燥、水入れ後の気泡の処理に時間がかかります。
今回は液体の粘度を洗濯糊でできる限り上げてみようという実験です。
今までのものは工業用精製水に洗剤を混ぜただけのもの、工業用精製水7割に洗濯糊3割で粘度を上げたものなどが多かったのですが、今回は精製水は2割ほどで、ほとんど洗濯糊です。

振ってみた様子。
色とりどりの蛍石はこちらの記事で紹介したものです。
八面体の劈開標本を割りなおす際に出た欠片なので、三角形になっており、愛らしいです。
今まで入れたものと比べてかなり大きくて重いのですが、液体の粘度が高いので、この程度の大きさのものであっても、このようにきちんと「降る」速度でゆっくりと舞っています。
また、ゆっくりと舞うので先がとがっていてもドームが傷つくことはありません。

魚眼石はかなり前のミネラルショーで安く購入したもの。
インド産という以外の詳しい産地は分かりませんが、水に入れると透き通った光と淡い色合いが美しいです。
ただ、液体の粘度が高すぎて、少しにじんだように見えます。
本当はこの色とりどりの蛍石には水晶を合わせたかったのですが、粘度を上げるとどの程度メインの鉱物が見えにくくなるか試したかったため、色のついた魚眼石を選んだというわけです。

蛍石が魚眼石に降り積もる様子。
このスノードームには液体を入れてから2週間経ったのですが液体の粘度が高すぎて、気泡が抜けません。
通常のものであれば1週間程度で気泡は落ち着くのですが、こちらの様子では全部追い出すのはなかなか厳しそうです。
もっとも、スノードームの気泡はゼロにすることは無理で、天候や季節によっても今まで気泡のなかったスノードームに気泡が現れたり、気泡がさらに大きくなることもあります。
年月を経たスノードームは濁ったり気泡が増えて上部に空洞ができてしまったりするのですが、スノードーム愛好家の間ではそれを「育つ」と呼んで、自分と共に時間を過ごした証拠とするそうです。
が、私はできる限り、減らした状態で仕上げるのを今は目標としています。
また、今までの鉱物よりずっと大きくて重いものを舞わせるうえ、液体の粘度が高いのでフィギュアは入れられませんでした。
接着部分や、細い部分が折れてしまう可能性があるためです。
フィギュアなしも風情がありますが、箱庭好きとしてはやはりフィギュアは入れたものも作りたいのでそのあたりが少し、まだこれから考えていかない部分ですね。
個人的にはこの滲んでぼやけた感じは淡い過去の夢を見ているようで好きです。

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