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鉱物スノードーム「星の入江」

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鉱物スノードーム「星の入江」

鉱物:インド産 玉髄(母岩)、魚眼石の共生標本

鉱物は昨日のものと同時に買った玉髄の母岩に魚眼石のついた、共生標本。
安かったので幾つかまとめ買いをしておいたのですが、なかなか想像力を掻き立てる標本です。
使いやすいともいう・・・。

このところ、ハンズやユザワヤや模型店などに行けたので、いろいろと新しいアイデアを試してみようと思っています。
今回の星のフレークはその手始めです。

今までフレークやチップはスノードームネットのものを使っていたのですが、他にもいろいろ入れてみようかな、と。
スノードーム用のものはさすがにきれいに舞うのですが、色も限られてしまうし、実験してみたくなりました。

これはスノードーム専用のものではなく、ネイルアート用のホログラムです。
ネイルアート用のものにもいろいろあり、選ばないとメーカーによっては浮いてしまったり、うまく舞わなかったりもするのですがこれは「当たり」だったようです。判りづらいですが、のっぺりしないように星の色は2種類混ぜて入れました。

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振ってみたところ。

夜、皆が寝静まった後、手のひらの中の、星の降る静かな入り江におっさんが一人で船を出す。

なんて光景を眺めているのはなかなか心安らぐひと時なのですが、撮影は昼間にしないと何が何だか分かりにくいので・・・。

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星は船の中にも降り注ぎます。
おっさんはいったい、独りきりで何をしているんでしょうか。
星を捕まえに来たのか、願い事をしに来たのか、それともただの夕涼みなのか。
いろいろと想像が膨らみます。

(フィギュア自体はドイツ・プライザー社製のものです。釣竿を持っていたのですが、スノードームを振っても平気なように、取り外しました)


今回から、液体に消毒用のエタノールを混ぜて入れてみることにしました。
今のところすべてのスノードームは無事ですが、長期保存していく上でカビが生えることがあるようで。
比率など、研究の余地はありますが、まだこれからいろいろと試していきたいです。

ちなみに、スノードームは水を一度入れると終わり、というものではなく、
水を入れた後数日放置し、濁らなければ気泡を抜いて完成ですが、もし濁ってきたら水を取り替えます。

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こちらは先日ご紹介した鉱物スノードーム「ストリートオルガン」です。一回目の水入れの後、濁った様子です。(その後、水を入れなおして記事の画像のような状態になりました)

いざ水を入れてみると、いくら衛生や乾燥に気を付けて制作していても、制作した条件やモノによってはこんな風に曇ってしまうのですね。今は夏で高温多湿なので、その影響もあります。

現在液体は取扱にも注意し、理科用の超純水をベースに、粘度や中に入れるフレークによってそれぞれ洗濯糊、グリセリン、洗剤、エタノール等(実験中なので、あとの詳細は秘密・・・)を選んで入れています。
が、それでも接着剤や中に入れているものの条件などにより、曇りが出ることがあるのです。

水を入れてみてこうなった場合、液体を吸い出しては新たにきれいな液体を入れなおし、放置して様子を見る作業を繰り返します。
2,3回繰り返すと、そのうち濁りは消えて、今までご紹介してきたようなきれいな状態になるのです。
その、きれいな状態になって落ち着いてから撮影し、こちらのブログではご紹介していますが、なにせ文字通りの「ミズモノ」なので、定期的なメンテナンスは必要です。
工場生産のスノードームでさえ、液体が減ったり変質したりは日常茶飯事ですが、その上私が作りたいのは「鉱物標本入り」の、「鉱物スノードーム」・・・。鉱物の変質についてもこれから実験していかなくてはなりません。

ただ以前、親切にして頂いているlucioliteminerals(以前の紹介記事はこちら)の店主様に、個人的にスノードームに入れる鉱物のことについて相談した際、

「工芸品は永遠のものではなく、そのときどきの作成プロセスや完成品を飾る喜びを楽しむものであり、経年劣化については、そうなったらなったで仕方がないと思います。
 真珠のように、身に着けることで変質を促してしまうとしても、身に着けることで喜びを得ることもありますし、素材として楽しむこともまたよしと思います。」(概略)

というコメントを頂き、それ以降開き直ることができたように思います。
永遠不滅のものではなく、刹那のものであるからこそ、その美しさ儚さが際立つこともあります。
思えば、「水」の美しさとはそうした、変質してしまう、流動的なもの特有の美しさなのかもしれませんね。

といいつつ、人様にお譲りするのであれば、あまりにもすぐ変質するのでは話になりませんので、これからも実験を重ねたいと思います。
ある程度そのメンテナンス不要で、長期間保存できるものに仕上げられるようになったら、デザフェスを目指してみようという、そんな野望。いったいいつになることやら。


単純かつ簡単なスノードーム作りですが、「乾燥」や「待機」が多いので、時間だけは割とかかってしまいます。
そんなわけで、出来上がるときはいくつも同時に出来上がったり、何日も完成品ができずに「待機」状態が続いたりもします。

目下、乾燥にかけてはいろいろと他に試している方法もあるので、そのうちまた改善できるかなあとは思います。





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by zabiena | 2013-08-21 15:10 | スノードーム