鉱物スノードーム「フラミンゴ」
2013年 08月 28日鉱物スノードーム「フラミンゴ」
鉱物:モロッコ産デヴィル石(母岩アンケル石)
(Bou-Becker mine Morocco)
イギリス ロジャリー産蛍石欠片
猛暑だった夏も終わりに近づいて、そろそろ涼しくなるのかな?という陽気です。
夏の終わりを惜しんで、フラミンゴに色とりどりの星の、派手派手な夏らしいスノードーム(スタードームですが・・・)です。
茶色の母岩はアンケル石、緑色の部分がデヴィル石。
実は、この標本、ミネラルショーで外国(既にどこの国か失念)の業者から買ったもので、長らくラベルと共に実家の物置にしまわれて忘れられていました。
購入時、お店に通訳の方がいらしたので、「これ、ローザ石ですか?」と聞いたら、
「は?ギョウザ石ですか?」
と聞き返されてびっくりした覚えがあります。
その印象が強すぎて、この石に関してはそれしか覚えていませんでした。
外国の業者ですから当然英語表記のラベルで、和名さえ調べずにいて、スノードームを作ってからラベルを見たら、ラベルの表記がローザ石ではない。
Devillineという鉱物名、初めて知りました。
和名ではデヴィル石です。
デヴィル石…悪魔の石なのかしら…などと思うととたんに邪悪なものを感じる風景に思えますが、そんなわけもなく、フランスの化学者 H.E.サン・クレール・デヴィーユに因んで名づけられたそうです。
さらに、ラベルをよく見もせず作ってしまったこのスノードーム最大の失敗。
多分、このデヴィル石を覆っている微細な結晶は透石膏らしいのです。
透石膏・・・水に溶けますね・・・。
集めるだけでまともに勉強しないから、こういうことになるわけですが、これはこれで、「儚い一時の夢」として愉しむことにしました。
昔、神社を退職してからしばらく華道の仕事などしていたのですが、お華も同じですね。
精魂込めて活けこんだ華も、生き物なので毎朝手を入れ直し、枯れるまで付き合って、そしてやがて見頃を終えて始末するときが来るわけです。
そんな楽しみ方もある、と私は個人的に思いますが、多分正当な鉱物蒐集家の方には噴飯ものだと思います。ほんとすみません。
ちなみに、今水入れから2週間ほどのところですが、透石膏の部分が減ったようには見えません。
どれくらいで消えるのかな…とそれはそれで面白く観察していますが、これも鉱物スノードーム特有の愉しみ、と思うことにします。
派手にしようと星をいつもよりたくさん入れたので、ロジャリー産蛍石の欠片は底にたまった状態ではわかりづらいので、ドーム部分に溜めてみました。
いつもの通り、lucioliteminerals(以前の紹介記事はこちら)さんに譲って頂いた、蛍石劈開標本を割りなおす際に出た欠片で、皮らしい三角をしています。
ブラックライトで蛍光します。
振ってみたところ。
異様に派手な気もしますが、入っている石とチップが寒色系なのでまあ、そこまでうるさくはありません。
夏らしさを意識したつもりですが、どうでしょうね。
何度も書いていることを繰り返すようですが、スノードーム製作は難しい作業があるわけではないのですが、チップやフレーク、フィギュア、鉱物、ドームをそれぞれ丁寧に洗浄し、アルコール消毒をして、乾燥させ、グルーで土台を接着した鉱物とフィギュアを接着し、乾燥させ、ドームと土台を接着してまた一週間乾燥、その後水入れ、気泡抜き、水入れ、防腐剤入れ・・・と、なかなか根気と時間がかかります。
そろそろ自分のやりやすい手順やちょっとした裏技などを覚えてきてはいますが、新しいアイデアを思いついても制作してお披露目まで時間がかかるのが難点ですね。
さて、夏休みも残すところあと5日になりました。
お昼ご飯を食べさせ片付け終わり、午睡に入ったこの30分ほどが唯一の日中のまとまった時間だったのですが、幼稚園が始まればもう少し、効率よく作業ができそうです。
そんなわけでそろそろ新しいアイデアの準備に取り掛かってます。乞うご期待。
(って、それほど目新しいわけでもなく、飽きもせず延々と鉱物スノードームであることには変わりないです・・・)
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