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鉱物スノードーム「待ちぼうけ」

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鉱物スノードーム「待ちぼうけ」

鉱物:ブラジル トマスゴンザガ産水晶群晶(Tomaz Gonzaga, Minas Gerais, Brazil)

今回、初めてクールラッシュさんにて販売されているスノードームキット(使用したのはこちらのキットです)を使用しました。
今までのものより大きいので、情景も自由に作りやすく、鉱物標本もある程度大きさのあるものが入れられます。なにより、ドームの土台に溝があるため接着がしやすい!!おすすめです。
ちなみにこちらは背景に青い色がスプレーしてあるタイプのキットです。前面にスプレーの跡があるのはご愛嬌・・・。
クールラッシュの店主様はとても親切な方で、いろいろとアドバイスもして頂きました。
このスノードームは、そのお礼に店主様のもとへ郵送する予定です。
いや、ご迷惑なだけかもしれませんけれど・・・・気は心ということで・・・。

鉱物は鉱物スノードーム「ストリートオルガン」にて使用したのと同じ産地、同じ鉱山の水晶クラスター(群晶)を使用しました。
春の新宿ショーにて購入したものなのですが、透明度が高く、液体に同化してしまいました。

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斜めから見ると、背の高い水晶も見えたりします。
角度などを変えて覗き込むと、水だと思えるような部分が実は水晶だった、と気づかされるような、不思議なスノードームになりました。

・・・というのも、実は水で作成していた時より、現在のオイルを使用した時の方が、鉱物の照りや、透明度が上がってしまうことにこの時点で気づかされたという・・・。

怪しげなお店でてりってりの照りのよい、不自然に輝く標本を見かけることがありますが、こういったものは大抵、オイルなどを塗ってある場合が多いです。
それはそれで綺麗で美しくはあるのですが、標本としてみる場合、やはりコレクターにしてみるとそれは「加工」の内に入るわけで、価値は下がります。

そんな中、オイル自体の中に入れてしまうわけですから、透明度が上がり同化してしまうのはある程度予想できたのですが・・・ともかくやってみよう、というチャレンジ精神により出来上がったのがこのスノードームです。

そもそも水にしてもオイルにしても、液体に浸けて、遮光せずに保存してしまうわけですから、標本の保存環境としては最悪なわけで、「あくまで、手頃な鉱物標本をインテリアオブジェとして楽しむ」ことに重きを置き、標本としての正しい扱いを無視しています。
やるからには、美しい見せ方、楽しみ方を追求してみたい、と考えているのですが、本当に真面目な鉱物コレクターの方には腹立たしいことこの上ない扱いかもしれません。

そんな方は、こんな拙いブログをご覧にはならないでしょうけれど・・・・。
もし私の鉱物スノードームでお腹立ちの方がいらしたら、先に謝っておきます。
鉱物標本をこんな風に扱ってしまってすみません。

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振ってみたところ。
結構豪雪です。
というのも、水晶があまりにも同化してしまったため、多少大目に雪を入れないと、どこに水晶があるのかわかりづらいかなと思ったため・・・。
やはり、このオイルの配合では雪がゆっくりと滞留しながら落ちるので、長く雪の降る景色を楽しむことができるようになりました。
今回使った雪は、プラスチックではなく白砂利の細粒です。
大理石よりは粒が大きいものを試してみました。

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このように、水晶にも雪が降り注ぐ様子が観察できます。

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修道女の腰かけているベンチにも降り注ぎます。
こんな雪の日に、誰を待っているのでしょうね。

さて、水晶があまりにも見えにくくなってしまったため、どうせならもう一つ、新しい素材を試してみたくなり、今回はこんな仕掛けを入れてみました。

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蛍光・蓄光する人工石の細粒を入れたので、ブラックライトで蛍光するのです。
一気に怪しげな光景になりました。

今まで、蛍光するものといえばロジャリー産の蛍石の欠片を入れていたのですが・・・・実際ロジャリー産の欠片だけを使うことにすると、コストがかかりすぎるのです。
基本的に「高価になりすぎない」「美術品レベルの価格にしない」ことも目標としているので、ただでさえメインの鉱物標本やフィギュアやオイルで普通のスノードームよりはやはり材料費がかかってしまっているので、脇役にもう少し安価に入れられるものはないか、と考えた末の試作品です。

あくまで本物の標本に拘るか、メインは本物なのだから、とこういった遊びを入れることを許容するか、また、許容するのであればどこまで遊ぶのか、これからの課題です。
もしご意見いただけましたら大変ありがたく参考にさせていただきたいと思います。
個人的には・・・人工ルビーや蛍光石くらいまでは、脇役として使うなら許容範囲、メインのものに人造石は避けたいところ(ただし、人工結晶であるビスマスは除く。この後、ビスマス入りスノードームを作る予定もあります)、と考えています。

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ブラックライトを消した後も、しばらく蓄光します。

人造の蛍光石の利点。
天然のロジャリー産蛍石の欠片とほぼ同じサイズのものであっても強烈に蛍光するため、太陽光などの紫外線を当て続けて、暗所に移動しても蛍光すること、そして、この蓄光。

ぼうっと霞んで消えていくその怪しい光はやはり、魅力的です。
天然のものでこのレベルを探すとなると、販売は難しい価格になってしまいます。
個人的に作って満足するにしても・・・そこまできれいに蛍光・燐光する標本をオイルに入れてしまえるかというと、惜しくてできません。

が、人工の蛍光石を入れると、なんだか一気におもちゃじみて、どこか昔、駄菓子屋で買った煙の出る紙やにおい玉や万華鏡キットを思い出します。
それはそれで情緒があるとは思うのですが、これからの方向性については、しばらく手探りで試作を繰り返しながら、ゆっくり模索していきたいと考えています。



註:以前ご説明したことの繰り返し(以前の記事はこちら)になりますが、きらら舎さんとの関連は私がきらら舎さん(Cafe SAYA)のワークショップにて鉱物スノードームのワークショップに参加してから、こういった鉱物スノードームを作り始めた、という、言ってみれば私のスノードーム作りの先生がSAYAさんである、というものです。

既にSAYAさん御本人に相談をして、デザフェス参加等における鉱物スノードーム販売の許可は頂いております。
今後、きらら舎(及びCafe SAYA)にて鉱物スノードームの販売はないとのことで、競合することはありえませんが、もともとの経緯をご理解いただいた上、きらら舎(及びCafe SAYA)さんへの鉱物スノードームに関するお問い合わせはお控えいただけますよう、ご理解とご協力のほど、お願い申し上げます。

私はSAYAさんの一ファンです。
なので、どうかどうか、お手を煩わせたりすることのないよう、お話がある場合はこちらのブログのコメントにて、お聞きくださいますよう、重ねてお願い申し上げます。



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by zabiena | 2013-09-09 22:16 | スノードーム