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化石スノードーム「冒険心」

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化石スノードーム「冒険心」

化石:ペルー産アンモナイト
    (産地:huallanca DIstrict,Dos de Mayo,Huanuco,Peru 
     地質年:中生代白亜紀前期、約1億1000万年前)
鉱物:USA アリゾナ州産ペリドット(橄欖石)


デザフェス当選&「時計荘」始動記念、本日二回目の更新は化石スノードームの紹介です。
このタイプのアンモナイトはガラス製の「スノーグローブ」には入れた作品を既にいくつか作っています。
今回はデザフェスに持って行く用に採用したプラスチック製のスノードームキットで作成しました。
このスノードームキットはスノードームネットさんの商品です。
スノードームネットさんは今年の夏に立川のハンズBeで行われたワークショップに参加させていただきました(記事はこちら)が、ワークショップの開催されていない時期も東急ハンズ各店やユザワヤ、通販ではAmazonなどでオリジナルのスノードームキットを販売されています。

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使用した化石はlucioliteminerals(以前の紹介記事はこちら)さんから、スノードーム用にと譲っていただいたもの(化石の紹介記事はこちら)です。オイル封入ですので劣化しにくく、またオイルに浸すと色もはっきりして美しいです。

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フィギュアはプライザー社のHOゲージサイズの「ボーイスカウト」。
彼の表情が少し硬いのは、この異様な風景のせいでしょうか。

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固定しない鉱物として、橄欖石(ペリドット)を入れました。
こちらは加工品ではなく単結晶です。
透過光で透き通り、キラキラして綺麗ですが、雪が降る速度を調節しようと思いそこまでオイルの粘度を上げていないので、転がる、という感じで降る、という感じではありません。

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振ってみたところ。
今回の雪は鉱物ではなく作り物なので、積もる感じではないですが、代わりに粒の細かいオーロララメを入れてみました。
派手すぎず輝く感じが幻想的です。


・・・・・・

オマケ。

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大学の卒業旅行で初めてイギリスを訪れた際、ロンドンのセントポール寺院にて購入したスーベニール・スノードーム。
これが私のコレクションの中で現存する一番古いスノードームです。

幼少時よりの蒐集癖の割には余り古いものが現存していないのは、スノードームが劣化していってしまうものだからです。
(スノードーム・コレクターは相当劣化してほぼ壊れていても古いコレクションを丁寧に保存しますが、私はそういうタイプではありません。住宅事情から言ってもそこまでは無理です)
このスノードームを購入したのは15年ほど前のことですが、経年と共にかなり水は濁り、減ってしまっています。

このスノードーム自体は「St.Nicolas」というイギリスのきちんとしたメーカーのもので、粗悪な品質ではないのですがこんな状態。
さらに、台座をはがすことができれば水を足すこともできるのですが、がっちり接着してあるので補修することも無理です。


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作りたての化石スノードームと並べるとびっくりするぐらい水に色がついてますが、もちろん購入時は無色の水だったのです。
接着剤や中のレジンキャストの塗料が溶けだしたものと思われます。
それでも、これは比較的経年劣化の激しくないものなのです。

このスノードームよりもっと古いもので劣化してしまったものは水が濁るだけではなくもやもやとしたカビが大増殖したり、中のフィギュアごと接着がはがれて取れてしまったり、保存しておくに忍びないものが多く、流石に処分してしまいました。

スノードームを購入する際はなるべく気泡の少ないものを選んでいますが、それでも気候や経年などの条件で気泡は現れ、たまに消え、結局は空洞を作っていきます。
これを「天使の輪」と呼ぶスノードーム愛好家もいるようですが、私自身はスノードームは永久に楽しむようなアイテムというより、ひと時その姿を愛でることのできる、いけばなやフラワーアレンジメントのような、「色や形はいずれ変わるけれども、ゆっくりとその時を楽しんでいけるもの」と理解しています。

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その姿をなるべく長持ちできるよう、自作品には気を使っています。
が、徐々に確実にスノードームは劣化します。
鉱物や化石に置いても同じです。光に当て続ければ褪色するものもありますし経年により劣化します。

鉱物スノードーム・化石スノードームは永遠のものではありません。
うまく育てばこうした、朽ちた雰囲気のものになり、それはそれで味が出てきます。けれどそれは運です。
保存状態、使用方法によっては経年により見た目の悪くなるものも多いです。
今年初めにスノードームを作り始めて、ずっと試行錯誤し、自作スノードームの経過を観察してきました。
今の製法であればおそらく1年くらいは大丈夫かと思いますが、保証はできません。
作った本人にも、その後の予測は難しいです。ほとんど運です。

その点をご理解いただいた上で、デザインフェスタにおいては「時計荘」の作品をお買い求めいただきたいと思う次第です。




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by zabiena | 2013-12-02 20:42 | スノードーム