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アンティーク携帯顕微鏡

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先日「西洋骨董道楽」を上梓されたメルキュール骨董店 さん。

「トロワ・ブロカント」(実店舗を構えられる以前のネットショップの名称でした)時代から素敵な品ぞろえで注目していたものの、なかなか購入する機会に恵まれず、指をくわえてみていたのですが、この度素敵なアンティークを数点購入する機会に恵まれ、昨日その荷が届きました。


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そのうちの一点、こちらは20世紀初頭の携帯顕微鏡。
主にフィールドワークなどで使われる簡易的な顕微鏡で、メーカー等は不明です。
簡単な仕組みのものではありますが、この佇まい、何とも言えず雰囲気がありますね。
流石に本格的な顕微鏡で現在も使えるようなものとなると私の手の届く金額ではないので無理ですが、このくらいのものであれば…春物ワンピース一着新調するのを我慢する程度の金額で買えます。…と言っても私には相当の贅沢品なのですが。



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専用の小さな木箱が付属しています。
フィールドワークなどで屋外などにも持ち運んで使っていたのでしょうね。
本体のギザギザした部分が当たる部分の木が削れて摩耗していたりするのも、なかなか趣深いです。
一体どんな研究者が使ったのだろう、など空想するのも楽しいですね。



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100年ほど前のものではありますが、レンズや鏡に損傷はなく、案外はっきりと対象物を拡大して観察することができます。
レンズ部分は対象物の大きさに合わせて可動なので、サムネイル標本くらいのサイズのものであれば鉱物本体も(岩石プレパラートにしないでも)観察することが可能です。

我が家にはこのほかに、谷川俊太郎の「ポエミクロ」附属の赤い玩具の顕微鏡と、旧い学習用の黒い顕微鏡(こちらもアンティークショップで購入したもので、水色の革ケースが付属、現役で使えます)があります。

…はっきり白状すれば、これらは私が鉱物や植物等を興味本位で観察するためだけのものなので、特に学究目的なわけではありません。

ただ、そういった「自然の美しさ」「天然のデザインの驚異」を鑑賞するためのツールとしては、その物自体が美的観賞価値をもっている、というのは私にとっては重要なことです。
趣味のものであれば、そういった突き詰め方もまた、楽しいものです。




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主に実用目的で購入を決めた顕微鏡ではありますが、やはりその姿自体が美しく、非常に絵になりますね。
私の蒐集物自体はそれほど高価なものはないですし、珍しいものもそうありません。大抵、店頭で買えるものが多く、また、学生時代から乏しいお小遣いでコツコツと買い集めたものなので、おもちゃ程度のものも多いです。

…が、こういった「本物」が一つ二つ混じることによって、その場の格というか、完成度・満足度がぐんと上がる気がします。
勿論すべてを本物で揃えられればそれはその方がいいのでしょうが、庶民の一主婦には難しい話です。
自分なりに「これだけは」というラインを引き、一点豪華主義で底上げを図りたい、などと考え購入に至ったわけですが、なかなかいい物で適正な値段のものに出会うのは素人には難しい話です。

その点、メルキュール骨董店さんのようにその分野に強い、しかも親切で丁寧な信頼のおける専門店さんの手を借りることができるというのは非常に心強いお話ですね。
理系アンティークに関するものでお探しのものがある方は、一度ご相談してみては如何かと思います。
とても丁寧に対応してくださること、請け合いです。
(私など…あの大雪で雪害に合われ大変な時期に問い合わせてしまったにもかかわらず、大変丁寧に対応してくださいました…己の配慮のなさに反省しきりです)

ちなみにメルキュール骨董店さんの店舗は長野にあるので私は残念ながら店舗には伺ったことはありません。
直近では4月の京都ふるどうぐ市 にも出展される様子ですが、こちらも私には遠すぎて…。
しばらくは主にTwitter(メルキュール骨董店) やブログの方でお世話にならざるを得ませんが、どうにか都合をつけていつか、旅行がてら小諸へ行くことが最近の私の夢なのでした。



ちなみに…京都ふるどうぐ市はメルキュール骨董店さん以外にも、京都のラガード研究所 さん、神戸のランスハップブック さん、名古屋のanteique salon さんと日本中の理系アンティークに強い名店が勢揃いする模様…。
これだけ理系アンティークを扱うお店が一堂に会するのは初めての催しではないでしょうか。
きっと壮観でしょうね。関西の方がうらやましい限りです。

お近くの方は是非。


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by zabiena | 2014-03-09 13:34 | 古物