諸用あって鎌倉に到着したのは2時過ぎ。3時のイベントまであまり時間がありません。(こののちご紹介しますが、イベント会場はかなり離れた場所にあります)
慌てて鎌倉駅からパトローネへ。こじんまりしたお店ですが、素敵な空間でした(写真は上の画像、入り口のところと、入り口からの遠景であればokとのことで、お店の方の許可を得て撮影しております)。
いけばなに使うようなお花も好きですが、スミレのような、野の花が私は一番好きです。摘み取って活けるのではなく、ただ、道すがらその美しさをそっと愛でる楽しみ。小さなその花の可憐な佇まい。
そういったものを表現するのは、派手でわかりやすいものの美を説明することよりずっと難しく、ささやかな美であるがゆえにその人自身の美意識やセンスが色濃く反映されるのではないかと思います。utopianoさんの作る布花の世界は繊細で詩的で抒情的、けれども押しつけがましい自己主張ではなく、静かで穏やかなものでした。この空間において私は観察眼に優れたある種の人々…「蒐集家」を想起しました。それは学術的な研究家の世界とはまた少し違って、好きなもの、興味のあるものに囲まれて夢を見る人々の世界です。石と花、その取り合わせにそういった夢を見るのかもしれません。
最終日で布花のほうはかなり売れてしまって少なくなっていたと店員さんに聞きましたが、また次の機会がもしあれば、是非私も購入したいと思いました。…今回は…デザフェス前の資材仕入れのため、今までにない金欠で…泣く泣く諦め、悔し紛れにスミレのハーブティと古い植物図鑑の紙片を何枚か購入するにとどめました。
今回はスミレと鉱物、ということでフジイキョウコさんが鉱物のコーディネートをされています。いつもより、小さめで、スミレにちなんで紫色のものや花を連想させる鉱物が多かったですね。それと、イリノイの八面体蛍石がかなりありました。最終日であれだけあったということは…もっと早く訪れた方はかなり選べたのかもしれませんね。