大極殿本舗のお菓子とイリノイ州産蛍石たち

本日千葉では朝から霧雨が降り、なんとなくアンニュイな一日の始まりでした。
が、午後になり時計荘のロゴや看板などのイラストを描いていただいているakiさん(tumblr→aki-ikki ,Twitter→aki__09,instagram→aki_ikki)から、そんなけだるさを吹き飛ばすような素敵な荷が届きました。


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憧れの京都・大極殿本舗(京都市中京区高倉通四条上ル帯屋町590)のレースかんとカステイラ…!!!



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レースかんは夏限定の、輪切りのレモンをレースに見立てた寒天菓子です。美しい…。
以前から憧れてはいたものの、京都は遠く、今まで実際目にすることはなかったのですが、デザフェスの慰労にとakiさんが届けてくださったのでした。…心遣いがうれしくて、なんだか申し訳ないくらいです。

カステイラも素敵にレトロなパッケージで、これ、人気商品でなかなか買えないと話題のものですよね。
森見登美彦著「四畳半神話大系」に出てきたのもこのカステイラだとか。
とても楽しみですが、一度に開けてしまうのはもったいないので…


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冷たい麦茶と一緒に、お三時に頂きました。
控えめでさわやかなレモン風味の歯ごたえのある寒天。
どちらかというと、黄水晶やレモン水晶の水晶の黄色というより、まさに蛍石の黄色のような、透明感のある檸檬色。
なんと美しいお菓子でしょう。

静かな午後、至福の時、満ち足りた美しい時間でした。
感謝。



さて。
時計荘の活動ですが、そろそろ次のイベント、博物ふぇすまでにあれこれ新作を作り始めたいと思いつつ、発注・買い出しなど地味な作業を続けています。

今日はアメリカの業者からデザフェス後に注文した螢石の八面体とチャンク(八面体割り出しの後の屑なんですが、これはこれで工作には使いようがあるのです)が届きました。

これほど大量の蛍石を一度に撮影する機会はあまりないので、本日はその大量の蛍石を洗浄する作業風景などお見せしたいと思います。




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こちらはイリノイ州産八面体劈開蛍石。
到着後は粉っぽく白っぽいのを、布巾で拭って筆とブラシで埃を取り除いた状態です。

海外の業者では結構雑に扱われてしまうこの八面体。
今回もジップロックにどっさり入った状態で梱包されて届きました。

当然、埃や汚れなどはついたまま。業者の話によるとこれは八面体劈開の職人から卸された在庫のまま大量に鉱物商が抱えていたものらしく、特に手入れされて保存されていた放出品ではないので、到着後すぐに綺麗に筆とブラシで埃や細かな欠片などを取り除いて、洗浄します。



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鉱物洗いに使っている専用のボールに入れて…



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水をそっと注ぎます。勢いよく注ぐと欠片同士がぶつかって傷ができる可能性があるので注意します。
クラックが大きいものはあらかじめ選り分けて、水にはつけず濡らしてきつく絞った布巾で磨く程度にします。
これはすこし神経質かな、と思いますが、経験的にクラックに水が入るとのちにクラックが酷くなったり、割れる危険性がある、と思うためです。
水を注いだら静かに中性洗剤を注ぎ、筆とブラシで表面を丁寧にぬぐうようにして洗い、他に張ってある真水で濯いでざるに上げます。





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この、水につけた瞬間の螢石こそが、一番美しいと思います…うっとり。
ただし水に浸すと水色や薄い桃色、薄黄色などの淡い色は色が飛んでしまうので、紫色などが濃く見えます。


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幻想的な光景を楽しみつつ、地味な作業を勧めます。
時折、赤錆がついてこすっても落ちないものもありますが、それは必要以上に削らないでそのままにしておきます。
その面を下にして作品に加工したりすると、不思議な色合いが現れるのでそれはそれで美しいと思うのです。
そもそも、八面体劈開標本自体が人の手が入っているものですから、あまり神経質になりすぎない程度の扱いが良い気がします。



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水に浸した状態がよくみえるよう、ヒヤシンスの水耕栽培の鉢に入れてみました。



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やはり紫が勝った感じになりますね。水中なので、他に色が写って見えるせいもあります。

本当は…こうして液体に浸した姿が美しいので、スノードームの中にも入れたいのです。
が。オイル封入するとかなり色が飛ぶのでそれなりに色の濃いもの=高価なもの、長く液体に浸すとクラックが進む可能性があるのでクラックのない形の整ったもの=高価なもの、を使用せざるを得ず、またガラス質のイリノイ州産の蛍石は接着がはがれやすいので、試作はしたことがあるのですが実用に足るものまで行きません。

が、やはり液体に浸した蛍石は魅力なので…。
振って楽しむスノーグローブではなく、静かに飾るためのオイル浸潤標本グローブなど、作ってみようかな、と思っています。
ある程度めどが立ったら、博物ふぇすに持って行こうと思います。…頑張ります。



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洗った直後、まだ水にぬれている蛍石たち。
キラキラと輝いて美しいです。
が、紫外線で褪色してしまうので(一日くらいで褪色したりはしませんが…)、日の当たる場所ではなく、キッチンペーパーで優しく拭った後は陰干しします。


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それにしてもこの量…。
さすが、デザフェスでの売り上げのほとんどを突っ込んだだけのことはあります…。
そうして手に入れたものなので、すべて作品に使うつもりでいます。(私物ではない、ということです)

これだけあればスノーグローブとは別に、振らないで飾るタイプのイリノイ州産オイル封入グローブもいくつか作れそうです。
ただしとても高価なものになりそうなので売れるか売れないかと言ったらまあ、厳しいでしょうけれど…。

博物ふぇすでは「学問からエンタメ!」なる展示発表(私もよく要領がわかりません…初回のイベントなので他の方が何をするのかも…今一番の悩みです)をしなくてはならない決まりなので、我が時計荘の発表は螢石の色と形について、なんていいかもしれない、と思っているので、展示という形でもいいかもしれません。


さらに…。

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こちらのイリノイ州産蛍石のチャンクを整形して、あれこれ作品に使おう、と考えています。
これ…結構量あるんですよ。結構昔のものらしいです。
ちなみにこれは、午前中に二度洗いをして乾燥させたところです。
結構汚れていたので…手間はかかりますね。

同じ業者に頼んで譲ってもらったのですが、欠片の大きさを見るに、当時は本当に大きな八面体を割り出して作ってたんだなあ、と感心してしまいます。一番大きな三角形なんて、一辺が5センチくらいあります。…ということはその八面体は…。すごいですね。

見る人が見ないとただのくず石ですけれど、ここから美しい形を作りだせるよう、頑張ってみたいと思います。



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こちらも水に浸すと美しいです。
屑石などとはとても言えない、とろりとして透明な何とも言えない味のある色合い。
こちらは大きいものは八面体を割り出す練習に、小さ目なものは砕いてスノーグローブに封入しようと思っています。

…こんなチャンクでも、イリノイの鉱山がすべて閉山してしまった今となっては、結構な高値がついています。
それですら、青系のものはほとんど入手不可だとか。
あるところにはあるんでしょうけれどね…。ここら辺までが、時計荘の限界です。
それでも結構頑張った方だと思います…。

他では買えないものを、揃えたいと思っています。
誰でも作れるものを買ってもらおうとは思いませんし、お金をいただく以上、他では手に入らないものを作りたい、と思います。
プライザーのほうも今、今まで趣味を通して築き上げてきたつながりから、デザフェスでの実績をもとに、あれこれと新しい展開を用意できそうです。
またデザフェスでたくさんの方にお越しいただいて、お買い上げいただいたことから、来月初めのミネラルショーは業者デーに初参戦できることになりまして、鉱物のほうも益々、充実させていけたらと考えています。

個人でできることには限界がありますが、熱意と誠意をもって地道に続けていれば、きちんと結果は次へとつながっていくものなのですね。
それもこのブログをご覧になっていただいている皆様がた全員のお力添えあってのことです。
本当にありがとうございます。

これからも精一杯精進してまいりますので、暖かい目で見守っていただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。



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Commented by まつり at 2014-05-28 19:15 x
わー美味しそうなお菓子に美味しそうな蛍石!!(笑)
大極殿本舗さんは去年秋のミネラルショーのために京都に行った時に伺って栗の琥珀流しを食べた思い出がありますが、こんなに可愛らしくて素敵なお菓子があったとは!こういう爽やかな冷菓を見ると夏の訪れを感じますねぇ(*^_^*)

鉢に入った蛍石、素敵です!なんか蛍石エキスが抽出されて美味しいジュースができそうな感じがします。多分葡萄味(笑)
そしてジップロックにどっさりで笑ってしまいました。私が海外からイリノイの八面体を取り寄せた時はスーパーのサッカー台とかに置いてある様なうっすーいビニール袋に入って箱にインでした。受け取った時に既に袋は破れて蛍石が数粒こんにちはしていて…なんか、流石アメリカ!こうでなくちゃ!!と逆にテンション上がりました(笑)
それにしてもこの蛍石たちが全部zabienaさんの手により素敵な作品になるのかと考えるともう!それだけでわくわくしてしまいます!
楽しみにしていますね!
Commented by zabiena at 2014-05-29 19:00
まつりさん

レースかん、お味のほうも絶妙で美味しいの機会がありましたら是非、おすすめです^^

螢石の色合いって、確かに美味しそうですよね。
きっとこちらも絶妙な甘味で美味しいだろうな…と思わせますね(笑)

イリノイの八面体はやはり、アメリカの業者が強いですけれども、あちらの業者のアバウトさというか大胆さは日本人にはなかなかカルチャーショックですよね(笑)
レジ袋、私も経験あります…あちらのレジ袋って、紙っぽいというか、日本のよりさらに薄い感じがしますよね。
「はい!届けたよ!なんか文句ある!?」って感じがしてワイルドです…。いかにも、って感じで別に文句は出ませんね(笑)

これだけの数あると、流石に…いろいろ試せそうです。
頑張ります~
by zabiena | 2014-05-27 20:17 | 鉱物 | Trackback | Comments(2)