鉱物ガラスドーム(大)「日残りて昏るるに未だ遠し」
2014年 09月 26日

鉱物ガラスドーム(大)「日残りて昏るるに未だ遠し」
鉱物:アーカンソー州産水晶ポイント
ドームサイズ:大 35×24mm
(
こちらの記事内、百円玉との比較画像の大きいサイズのドームが同じサイズです)
アーカンソー州産の小さな水晶ポイントの底に蛍光素材を敷いて、ガラスドームに仕立てました。
水晶の透明度が高いので、正面から見た時には底面の白い素材色が写って見えることがあります。
一枚目の画像でも白く濁っていますが、上の画像のように角度を変えると透明な水晶であることがわかります。
底面だけでなく、草叢には人工の蛍光粒を野の花に見立てて散らしてあります。

景色が判るように、夕刻にペンライト型のブラックライトを照射してみました。底面の蛍光素材は緑色、花の蛍光粒は少し青みがかった色に蛍光・蓄光します。どちらも人工素材なので、水晶に透けて写り、水晶自体が発光しているかのようにも見えます。
フィギュアはドイツのプライザー社製の葬列シリーズから、老紳士。
じっと何かを見つめています。
怪しい光の中で、老紳士は一体何を見つめているのでしょう。
過去の思い出の残像でしょうか。
全くの余談ですが題名は藤沢周平「三屋清左衛門残日録」より。仲代達矢さん主演のNHKドラマになりましたが、中学生だった私はこのドラマのファンでした。毎回冒頭で繰り返されるこの文句が、妙に印象に残っています。
怪しい光の中で、佇む黒衣の老紳士。
夜中にひっそりと、眺めたら何かが起こりそうな気がしてきます。

あれやこれやと立て込んでおりますが、制作は順調に進んでおります。
10月14日の東急ハンズ池袋店イベント初日までは作品のご紹介が続きますが、どうぞよろしくお付き合いのほど、お願い致します。