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果物時計草、パッシフロラ・エドゥリス開花_f0280238_1311284.jpg

今年初めてのパッシフロラ・エドゥリス、通称クダモノトケイソウの開花。
見れば見るほど、不思議な造形です。

ダーウィンルームに憧れて、今年のグリーンカーテンはトケイソウ二種(パッシフロラ・エドゥリスと耐寒性トケイソウのパッシフロラ・カエルレア)を植えました。
開花したのは先に植えたクダモノトケイソウの白い花。
自家受粉が可能で、結実するとパッションフルーツになります。
一応多年草ではあり、エドゥリスは耐寒温度が5℃なので微妙ではありますが、もう一種類は耐寒性のカエルレア、耐寒温度がマイナス15℃のものを植えたので、うまくいけば千葉でも冬も越せるはずです。

ちなみに、トケイソウ=パッションフラワーのパッションは情熱ではなく、受難。
キリストの受難に因みます。

この不思議な花型は、十字架や茨の冠に見立てられているようです。
雌しべ雄しべは十字架にかけられたキリスト、副花冠(濃い紫の線状の花弁、一般的な時計草の品種であるカエルレアのまっすぐな副花冠のほうがわかりやすいですが、このエドゥリスでは縮れています)は後光、後部の10枚の花弁はキリストに従った10人の使徒と例えられるそうです。

ちなみに私はクリスチャンではなく、むしろ若いころは神社で本職巫女をしていました。今は嫁ぎ先の旦那寺の宗徒ですから、この花をそういう意味にちなんで育てているわけではなく、むしろ、雌しべを長針短針秒針に例えた「時計草」という響きが好きです。

高校のとき、長瀞に鉱物採取に行った(私の母校では当時、地学の先生の指示でグループごとに長瀞へ泊りがけで鉱物採集に行く決まりがあった。進学校なのに変な教師がたくさんいて、変なカリキュラムをやらされる高校だった・・・)ときに初めてトケイソウの群生を見ました。

鉱物採集をした人気のない河原の、誰もいない茂みに、時を刻まない時計の群れ。
異様な光景で、夏の暑さ、草いきれと相まって、悪夢的なその光景が今でも忘れられません。

もちろん、このブログの名前も、ここからつけました。ある意味、私の趣味を象徴している花です。
# by zabiena | 2013-06-02 13:11 | 植物

蛇腹式アンティーク鉱物画_f0280238_11321151.jpg

蛇腹式アンティーク鉱物画_f0280238_11321181.jpg

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ル・プチ・ミュゼ・ド・ル、というwebアンティークショップで購入した、1920年代、ドイツのアンティーク鉱物画本。
蛇腹式で、繊細な鉱物画が美しい。

鉱物博物画が大好きで、古い図版や図鑑など少しずつ集めています。
今年はフジイキョウコさんの鉱物barでも取り扱うとのことで、今から期待してますが、近くル・プチ・ミュゼ・ド・ルもまた更新されるので狙ってます。

とはいえ、毎回瞬く間に完売していくので難しいかも……。
人気店なのも納得の、趣味のよい素敵なアンティークショップです。ブログも素敵。

私がこちらのショップを知ったのは、webでしつこくコーネルの箱に使われているプリントを探していた頃のことで、ジョセフ・コーネル、フレドリック・クレマン、ヴンダーカンマー、キャビネドキュリオジテなどが好きな方にはたまらないセレクト。

フジイキョウコさんの鉱物barとも以前はコラボしていたようで、前回更新で追加された骨董鉱物店というカテゴリなど、まさに鉱物アソビの本の中で企画されていた、あの空想の中の鉱物店そのままです。
# by zabiena | 2013-06-02 11:32 | shopping

色とりどりの、さんかくの。_f0280238_22404273.jpg

画像の色とりどりの三角。

実はこれ、形のいびつな蛍石の八面体標本を劈開に添って綺麗に割り直した時にでる欠片です。

譲ってくださったのはヤフオクで活動していらっしゃるluciolitemineralsさん。
蛍石や水晶を中心に扱っていらっしゃるとても素敵な鉱物商さんで、近頃私はこの方のファンなのですが、鉱物スノードームを作っているという話をしたとき、材料にと手ずから割り直した八面体の欠片を譲って下さったのです。

今現在、まだきれいに見せられるレイアウトを試行錯誤中なのですが、これはこれで、このままでも十分きれい。
こんな風に本当にきれいに劈開に添って割れるのね、と感心します。
まあ、その方の腕もよさもあるのでしょうけれど。実際、その方から購入した劈開標本は、本当に美しい八面体で惚れ惚れします。


イリノイの蛍石の鉱山の辺りでは、工業材料として使われた後のくず蛍石の欠片が敷き詰められた道もあったそうですが、ここまで色とりどりではなかったにしろ、こんな風にさぞかし、美しい夢の道だったろうな、と想像してしまいます。
# by zabiena | 2013-06-01 22:40 | 鉱物

ナミビア産蛍石

ナミビア産蛍石_f0280238_13464120.jpg

ナミビア産蛍石。
クラックがかなり入っていますが、それがまるで石の宮殿の中の秘密の鏡のよう。

室内で見ると色合いも暗く、今一つですが、こうして昼の光の下では、美しい色合いに見えます。
その変化のようすも奥ゆかしく、気に入っています。

こちらの標本はヤフオクで鉱物を扱っているluciolitemineralsさんから購入したものです。
本来、鉱物に関してはネット通販も、ましてやヤフオクは好きではありません。
大きさや質感、色合いなどはやはり、実際見ないとわからない部分があります。

ですが、この方の扱う鉱物は別。
最初の出会いは近頃めったにお目にかかれなくなったイリノイ州産蛍石の八面体劈開標本を、webで定期的に探していて、というきっかけだったのですが、近頃ではすっかりファンです。

品質が良く、また価格も適正か、若干お得で、いつも梱包がていねいで、やり取りも正確で発送も迅速で確実。
ヤフオクだから、という心配も全くありません。

なにより趣味のよいこの方の扱う商品は、やはり間違いがなく素敵で、届いてからがっかり、なんていうことがありません。
また、八面体の劈開標本などは、歪なものは手ずから割りなおしてくれるので、この方から購入した八面体は、姿がとても美しいです。

なおかつとても親切で、この方の協力により、スノードームの中に入れる鉱物も、着々と集まってきました。
もちろん、この画像のようなものはもったいなくて水の中には入れられないので、わざわざB品の蛍石や水晶、オパールの欠片の手頃な物などを出品してくださったのでした。

鉱物を巡って、こういう出会いがあったりするのも、おもしろいところです。
# by zabiena | 2013-05-31 13:46 | 鉱物

黄鉄鉱と水晶 ペルー産

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ペルー産の黄鉄鉱と水晶の共存する標本。

昨年夏、初めてCafeSAYAに行ったときに購入したもの。ちなみにこちらは自宅での写真です。

以来、CafeSAYAに夢中になり、一ヶ月に一度の頻度で通っていましたが、このところ三月以降はご無沙汰してます。

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こちらが、以前Cafe SAYAに訪れたとき撮影した写真。
文系少女の理科趣味のときめきを思い出させてくれる素敵なお店です。
宮沢賢治、稲垣足穂、長野まゆみ、鳩山郁子、あたりのキーワードに心踊る人ならたまらない空間。

いつか熱のある昼下がりに見た夢に出てきた幻の鉱物店。
私にとってはそんなイメージなのですが、実際、たまにしか開いていない辺り、なにか蜃気楼のような気がしてきます。


ちなみに店主のSAYAさんはネット通販も取り扱っていて、こちらはきらら舎という名前のwebショップです。
素敵な品ぞろえ、見ていてわくわくするものばかりで、CafeSAYAまでなかなか行けない方はこちらも覗いて見てください。
鉱物、化石、理化硝子、歯車、標本などのキーワードが好きな女性はきっと、感じるものがあると思います。
# by zabiena | 2013-05-30 12:18 | 鉱物