今年初めてのパッシフロラ・エドゥリス、通称クダモノトケイソウの開花。
見れば見るほど、不思議な造形です。
ダーウィンルームに憧れて、今年のグリーンカーテンはトケイソウ二種(パッシフロラ・エドゥリスと耐寒性トケイソウのパッシフロラ・カエルレア)を植えました。
開花したのは先に植えたクダモノトケイソウの白い花。
自家受粉が可能で、結実するとパッションフルーツになります。
一応多年草ではあり、エドゥリスは耐寒温度が5℃なので微妙ではありますが、もう一種類は耐寒性のカエルレア、耐寒温度がマイナス15℃のものを植えたので、うまくいけば千葉でも冬も越せるはずです。
ちなみに、トケイソウ=パッションフラワーのパッションは情熱ではなく、受難。
キリストの受難に因みます。
この不思議な花型は、十字架や茨の冠に見立てられているようです。
雌しべ雄しべは十字架にかけられたキリスト、副花冠(濃い紫の線状の花弁、一般的な時計草の品種であるカエルレアのまっすぐな副花冠のほうがわかりやすいですが、このエドゥリスでは縮れています)は後光、後部の10枚の花弁はキリストに従った10人の使徒と例えられるそうです。
ちなみに私はクリスチャンではなく、むしろ若いころは神社で本職巫女をしていました。今は嫁ぎ先の旦那寺の宗徒ですから、この花をそういう意味にちなんで育てているわけではなく、むしろ、雌しべを長針短針秒針に例えた「時計草」という響きが好きです。
高校のとき、長瀞に鉱物採取に行った(私の母校では当時、地学の先生の指示でグループごとに長瀞へ泊りがけで鉱物採集に行く決まりがあった。進学校なのに変な教師がたくさんいて、変なカリキュラムをやらされる高校だった・・・)ときに初めてトケイソウの群生を見ました。
鉱物採集をした人気のない河原の、誰もいない茂みに、時を刻まない時計の群れ。
異様な光景で、夏の暑さ、草いきれと相まって、悪夢的なその光景が今でも忘れられません。
もちろん、このブログの名前も、ここからつけました。ある意味、私の趣味を象徴している花です。